みなさん、こんにちは! TakkuMattsuです。
コロナの影響で開催している娯楽が少なく、競馬が最後の砦になりつつありますね。
そんな暗い雰囲気の中ですが、ついにばんえい競馬が開幕します!
はじめに
姉ヶ崎ハチさんが競馬Advent Calendarに書いてくれた「12月のシャンシャン」というばんえい競馬の解説記事がとてもわかりやすくて知り合いによくオススメしてたのですが、ハチさんから「ねこさん自分で書けや(超意訳)」と言われたので自分で書くことにしました(笑)
今回の記事の目的
自分自身ちゃんとばんえい競馬の予想をし始めたのは去年の夏くらいで、それまでは何をどう予想していいかわかりませんでした。
自分がそうであったように、「ばんえい競馬の予想は何をどうしたらいいのかわからない」という人がこの記事を読んで少しでもばんえい競馬の予想を楽しめるようになったらいいなと思っています。
長いのでざっくりしたまとめだけ読みたい人はざっくりまとめを読むといいかもしれません。
また情報サイトについて知りたい人はばんえい競馬の予想する上での情報収集まとめを読むといいかもしれません。
ばんえい競馬の楽しみ方はまた別で記事にしようかなと思います!
ばんえい競馬の基本
コースについて
全てこの200mのコースで行われます
https://banei-keiba.or.jp/spot_course.php より
- ①スタートゲート
- ②第1障害/高さ1m
- ④第2障害/高さ1.6m。ばんえいポイントとも呼ばれる
- ⑤砂障害/ゴール前に高さ0.5mの傾斜を付けた砂障害
- ⑥ゴール。平地と違いソリの後端が入ったらゴール
馬場の状況について
これは馬場(水分)の項目で説明します
斤量や馬体重について
斤量や馬体重が平地競争と全然違います
番組表
ばんえい競馬は期間ごとにX回開催という区分があります。
下の表で言えば1回開催は4/24〜4/27、2回開催は5/2〜5/11のようになっています。
なぜこのように別れているかというと、ばんえい競馬では開催が進むごとに負担斤量が増えていくからです。
この斤量が増えていくというシステムは平地競走にはない要素です。
(この辺の話はクラス・斤量のところで説明します)
https://www.banei-keiba.or.jp/race_program.php より
馬券購入に関して
馬券の購入は以下からできます。
ばんえい競馬は帯広で開催されているので情報サイトでは帯広と記載されています。
ばんスタ
帯広競馬場から生放送している番組
ニコニコ生放送とYouTubeのばんえい十勝のチャンネルで放送しています。
競馬ブックの定政さんと木本さんが前後半にわかれて解説をしてくれます。
お二人はかなり初心にもわかるように話をしてくれるので初めての方はばんスタをみながら予想するのもよいと思います。
- 定政さんは本紙を担当していて本命党
- 木本さんは穴党
ばんえい競馬の予想のポイント
さて早速解説していきたいと思います。
ばんえい競馬を予想するポイントとして
- 馬場(水分)
- タイム
- 脚質
- クラス・斤量
- 騎手
- 馬体重
があります。(他の要素もありますが今回はこれだけに絞りたいと思います)
個人的には
馬場(水分) = 脚質 > タイム > クラス・斤量 > 騎手 > 馬体重
って感じかと思います。
(タイムも当然重要なんですが、単純にタイム順ってわけではないので)
予想するときの超ざっくりした流れとして
- 馬場(水分)を確認する
- その日の傾向を確認する(差しがきているのか、逃げが勝っているのか)
- 脚質とタイムから印をつける
って感じになるかと思います。
ではそれぞれの要素について詳細にみていきましょう。
馬場(水分)
平地競走では、馬場の状態は「良」「稍重」「重」「不良」と表現されます。
一方ばんえい競馬では馬場の状態を馬場水分(%)で表現します。
水分値は通常0.1%から9.9%までの範囲で発表されるが、積雪した場合などには10%を超える数値が発表される場合もある
馬場に関することでちょっと混乱するポイントとして、
平地競走では、雨が降ったりして渋ってる馬場のことを重馬場、晴れたりして馬場状態がいい馬場を良馬場と呼びますが、
ばんえい競馬では雨が降ったりして渋った馬場のことを軽馬場、晴れたりして乾いてる馬場のことを重馬場と呼びます。
かなり混乱しますねw
雨などで渋った馬場 | 晴れて馬場状態がいい馬場 | |
---|---|---|
平地競走 | 重馬場 | 良馬場 |
ばんえい競馬 | 軽馬場 | 重馬場 |
ばんえい競馬の場合、
- 雨が降ることでソリと地面との摩擦が減りタイムが早くなる=軽馬場
- 晴れて土が乾くことでソリと地面との摩擦が増えてタイムが遅くなる=重馬場
となるので平地競走と重馬場の意味が逆転しています。
馬場(水分)のポイント
- 馬場水分が1.0%未満(=重馬場)
- かなり重い馬場で逃げ馬には不利、差しタイプが有利な傾向
- 馬場水分が1.0%〜2.0%
- 〜1.4%くらいまでは重馬場の傾向かな(逃げ馬には不利、差しタイプが有利な傾向)
- 1.4%〜からはちょっとずつ軽馬場の傾向に(だんだん逃げ馬にも有利に)
- この辺は季節や天候によっても変わるのでその日のレースで見極めていきましょう
- 馬場水分2.0%〜(=軽馬場)
- ソリの摩擦がかなり減り逃げ馬が逃げ切る傾向あり
- 逃げ馬有利、差しタイプ不利
- ただしあまりに馬場がぐちゃぐちゃになった場合はまたソリの摩擦が増えて差しタイプが有利になることも
馬場水分 | 逃げ | 差し |
---|---|---|
〜1.0% | 不利 | 有利 |
1.0%〜1.4% | 不利 | 有利 |
1.4%〜2.0 | 有利(どちらかといえば) | 不利(どちらかといえば) |
2.0%〜 | 有利 | 不利 |
ただしあくまで基本的な傾向なので絶対ではありません。 ばんえい競馬には走路凍結防止を目的としたヒーティングシステムと呼ばれるものがあります。 これが稼働しているときはゴール手前の砂障害(ゆるい勾配)がなくなり、逃げ馬もそのまま逃げ切れたりします。 (逆にヒーティングが効きすぎてふかふかになって遅くなることもあります)
あくまで目安なのでその日のレース傾向見極めることがとても大事です。
タイム
平地競争でも走破時計を見て馬の能力を測ったりすると思うのですが、ばんえい競馬の場合馬柱を見ても単純には比べることができません。
なぜならばんえい競馬はクラスの昇級、または開催時期が進むことにより斤量が増えるからです。
詳しくはクラス・斤量のところで解説しますが、以下のように開催が進むごとに斤量が増えていくので単純にはタイム比較ができないのです。
タイムのポイント
単純には比べられない。
斤量、馬場水分を見て力関係を考える必要がある。
(タイム指数みたいのがあればいいのですが今の所ばんえい競馬のタイム指数を出しているサービスはなさそう)
脚質
ばんえい競馬でも脚質はあります。
逃げタイプと差しタイプ、ざっくりこの二つに分けることができます。
馬場(水分)の項目でも説明しましたが、
- 逃げタイプは軽馬場(馬場水分が大きい)で有利
- 差しタイプは重馬場(馬場水分が小さい)で有利
となります。
この脚質の見分け方ですが、現状それがわかる媒体は競馬新聞しかありません。 (競馬ブック、ばんえいキンタロー等)
ネット上で無料で見れるのはねっとばんばキンタローだけかと思います。
http://net-banba.com/race/2020042409.pdf
このように
- 第二障害までのタイム
- 第二障害のタイム
- ゴールまでのタイム
が記載されています。
これを元にどんなタイプの馬かを判断していきます。
(個人的な見解です)
第二障害まで | 第二障害 | ゴールまで | タイプ |
---|---|---|---|
遅 | 遅 | 速 | 追い込みのみの馬他の馬が障害で苦戦したりした場合にくるかもしれないタイプ。買いづらい |
速 | 遅 | 速 | 障害が大の苦手なタイプ、スタート飛ばして、障害で手間取るが障害さえあげちゃえば勝てる追い込み馬ばんえいの癖馬というとこのタイプが多い |
遅 | 速 | 速 | 追い込み馬、テンから追走が苦手なタイプ重い馬場なら軸にしやすい |
速 | 速 | 遅 | いわゆる逃げタイプ障害を先にあげて粘りこむタイプ。軽馬場できやすい |
速 | 遅 | 遅 | テンだけ速いタイプ、一番軸にしづらい |
速 | 速 | 速 | 普通に強い馬、オープンの上位馬とかはこんな感じが多いオープン上位馬はこの上でそれぞれ超速いみたいな個性がつく感じ |
上記のタイプとは別に障害にムラがある馬は軸にしづらいです。
(第二障害のタイムが速い時と遅い時がある馬)
脚質のポイント
- ばんえい競馬で脚質はかなり重要なポイントなので把握して予想をする
- 脚質と馬場(水分)を組み合わせることでかなり予想の精度があがる
クラス・斤量
クラスについて
クラス編成は公式ホームページの番組情報→番組編成要領に記載されています。
クラス分けの区分として
- 2歳
- A〜Dクラス、賞金順
- 3・4歳馬で通算収得賞金が140万円未満の馬
- C1、C2クラス
- 5歳以上、および3・4歳で通算収得賞金が140万円以上の馬
- オープン、A1、A2、B1、B2、B3、B4クラス
にまず大きく分かれます。
(140万円の部分は年によって違います、2019年は120万円でした)
この通算獲得賞金というのは過去3年の賞金合計を指します。 (なので始まったばっかりで賞金がなくてもクラス分けができるんですね)
ちょっと脱線しますが、連勝記録を作ったホクショウマサルは約2年間休んでいたので通算獲得賞金が下がりBクラスからのスタートになりました。
(そこから連勝記録が始まりました。元々イレネー記念やばんえいダービーを制した強い馬ですけどね)
斤量について
タイムのところでも少し説明しましたが、ばんえい競馬の斤量は増加することがあります。
- 開催回が進むごとの斤量の増加
- クラス昇級による斤量の増加
- 重賞・特別戦での斤量増加
詳しくは負担斤量の図をご覧ください。
ざっくりいうと1ヶ月ごとに負担斤量が増えていくって感じです。
(正確には違うけど)
クラス・斤量のポイント
降級があった場合は上のクラスで勝てない馬でも下のクラスでは勝てることが多い
ばんえい競馬には降級があります。
ポイントとしては上のクラスは前半が早かったりと同じタイムでも下のクラスと内容が違います。
極端な例でいうと
上のクラスでは前半が60秒後半が60秒
下のクラスでは前半が80秒で後半が40秒
この場合は合計タイム同じですが上のクラスの方が厳しい戦いをしてるのがわかります。
つまり上のクラスで戦ってきた馬が前半80秒で行けたら、後半30秒くらいでいけるので勝ててしまうと言った感じです。
あくまで極端な例ですがチェックしておいて損はないと思います。
昇級と開催回が重なり一気に斤量が上がる場合がある
例)
第3回開催でB4にいた馬が第4回開催でB3昇級したパターン
600kgから620kgで一気に20kg斤量が増加した
上の例で言えば元々B3クラスにいた馬は全員一律で+10kgなので同じメンバーで戦ったら同じ結果になりやすいですが、B4から昇級してきた馬は+20kgを背負うので下のクラスで強くても通用しないことがあります。
別定重量戦を見据えて勝ちに来ないこともある
別定重量と言って通算獲得賞金によって斤量が変わるレースがあります。
つまりめちゃくちゃ勝ちまくって通算獲得賞金が高い馬は重い斤量を背負うことになります。
このパターンであるのが、重賞(別定重量戦)の前の平場のレースで勝ってしまうと賞金が追加されて重賞レースが不利になるので平場のレースでは無理をして勝ちに来ないという選択を厩舎側がしてくるパターンです。
(このパターンはちゃんと獲得賞金を把握していないと難しいですが、ばんスタでよく木本さんあたりが言ってくれたりします。)
騎手
ばんえい競馬は平地競争に比べて騎手の力量が大きく出ると言われています。
またばんえい競馬はかなり経験がものをいうのでベテランが強い傾向があります。
そういう背景を踏まえてリーディング上位のジョッキーを抑えるのは悪くないと思います。
リーディング https://banei-keiba.or.jp/db_leading.php
馬体重
ばんえい競馬は平地競走の馬と違い体重が1000kg近くあります。 なので馬体重の増減は平地競争と比べてかなり大きいです。
個人的な経験からはあまり馬体重の増減は気にならないです。
むしろプラス体重はプラスにみています。
ばんえい競馬はあまりスピードは必要ないので体が増えてスタミナが増える方がプラスになる気がしています。
マイナス体重も印を消すほどではないと思っています。
ただしずっと二桁減を続けているみたいなパターンは調子を崩していることもあるので気にした方がいいかもしれません。
その他
他にも予想する上で必要になってくる要素はありますが今回は基本的な部分だけまとめました。
ばんえい競馬の予想する上での情報収集まとめ
- KEIBA.GO.JP
- オススメ度:★★☆
- 地方競馬情報サイトと行ったらここですね
- 近5走の成績が載っている
- レース映像も見れる
- 第二障害までのタイムや、第二障害のタイム、第二障害からゴールまでのタイムは載っていない
- ねっとばんばキンタロー
- レース展望サイト
- オススメ度:★☆☆
- 競馬ブック監修の予想サイト
- トラックマンの予想が見れる
- 自分で予想を組み立てたい人には情報が少なすぎるかな(トラックマンの印しかないので)
- 競馬ブックばんえい版
ざっくりまとめ
最初は後半3Rだけやるのがオススメです。
- ねっとばんばキンタローの無料公開されている後半3Rだけをやる
- 第二障害までのタイムや、第二障害のタイム、第二障害からゴールまでのタイムが載っているのでどういうタイプの馬か知る
- KEIBA.GO.JPのレース結果映像を見てその日の傾向を掴む
- 逃げが効く馬場なのか、差しが効いてる馬場なのか
- 前半何秒できているか
- 馬場水分を確認する(超重要)
- 前半のペースがどれくらいになりそうか予想してみる
- 2で各レースが前半どれくらいで来ているかを確認して予想するレースがどれくらいのペースになりそうか考えてみる
- 斤量を確認する(昇級馬は斤量が増えているので考慮する)
- 降級馬がいないか確認する
- 馬場の傾向と馬の脚質から印をつける
- 最初は◎○▲△☆の印をつけて、◎○-◎○▲△☆の馬連(ワイド)の7点(もしくは☆を抜いた5点)あたりから始めると安く始めれていいかも
- オッズが変動しやすいのでギリギリまで資金配分をする(トリガミを気にしない人はしなくてもいいかも)
- あとは応援しましょう!📣
おまけ 〜実践〜
参考になるかはわかりませんが、実際のレースを例に自分がいつもやってる予想の流れを書いてみたいと思います。
2/9(日) 3R 3歳C-1 晴れ 2.0%
https://www2.keiba.go.jp/KeibaWeb/TodayRaceInfo/DebaTable?k_raceDate=2020%2f02%2f09&k_raceNo=3&k_babaCode=3
- まずは馬場と傾向をチェック
- 前半は55秒〜65秒くらいと予想
- 今日の傾向としてちょっと時計がかかってたので遅めを想定
- この日は馬場水分の割には力のいる馬場の印象。
- つまり差し馬が来やすい。
- この中で差し馬は①②③⑨。
- 全員降級馬だった
- 重い馬場でも速い末脚を使っているのは②と⑨。
- 障害の安定感から⑨を上にとりました。
- ①は重い馬場でちょっとタイムがよくないので評価を下げて③を上に
- ⑥はCクラスの上で走っていてこのメンバーの中なら上位なので注に
予想
- ◎⑨テンセイノカガヤキ
- ○②ライム
- ▲③ショウオー
- △①コウシュハラブ
- 注⑥スタールビー
結果
結果 | ⑨-②-③ |
予想 | ◎-○-▲ |
やはり重い馬場で後半失速する馬が多かった。
その中で後半歩けるタイプの馬がしっかり歩いて勝った感じでした。
注の馬は全然でしたけどねw
これは実際にブログで予想したものになります。
自分はこんな感じで予想してます。
少しでも参考になるとうれしいです。
最後に
もしおかしな箇所や間違っている箇所があったらご連絡ください。 よろしくお願いします。
では楽しいばんえい競馬ライフを!